10月20日
WOWOWエキサイトマッチにて
WBAウエルター級タイトルマッチ
チャンピオン ビアチェスラフ・センチェンコ対
同級15位 佐々木基樹(帝拳ジム)の一戦を視聴
私の採点は118-108でチャンピオン
9回 12回を挑戦者、佐々木選手に振った
身長、リーチで8センチ上回るチャンピオンに対し
佐々木選手はしっかりとガードを固め
距離を詰めて中に入り果敢に攻める姿勢
カウンターの右クロス
あるいは左フックには迫力がありチャンピオンをてこずらせた
しかしチャンピオン、センチェンコは冷静沈着
ジャブ、ワンツーで突き放し
自分の距離を守り、決してインファイトに付き合おうとしなかった
また佐々木選手のカウンターの左フック、右クロスも
巧みにはずされてしまう場面が多かった
OPBFベルトに挑戦したサンテリャン戦
挑戦者、佐々木不利の下馬評を覆したのは
強打のサウスポー、サンテリャンの「死角」から入ったカウンターの左フックだった
チャンピオンはキャンバスに崩れ落ちた
番狂わせを引き起こした佐々木得意のカウンターの左フック
29戦全勝の世界王者、センチェンコにも打ち込まれたが
何発かは命中したもののセンチェンコに決定的なダメージを与えることはできなかった
チャンピオン、センチェンコは最後まで平常心
自分のファイトプランを守りぬいて佐々木選手の得意な距離で戦うことを拒んだ
同様に、挑戦者、佐々木基樹も最後まで冷静に
自分のファイトプランに忠実にしたがって
最終12ラウンドまでわずかな可能性を信じ続け、そこに賭け続けた
公式のジャッジの採点は 三者ともに119-107
大差の判定負けだった
しかしながら
佐々木基樹は善戦した
少なくとも
29戦全勝のチャンピオンにとって楽な試合ではなかったと思う
12ラウンドを通して見てやはり気になったポイントは両選手のフレームの違い
体格差
佐々木選手の身長は170センチ
178センチのチャンピオンに比べるとやはり一回り小さい
フレーム(体格)の差から生まれるパワー、耐久力の違いが明らかにあったと
思う
たとえば・・・・
佐々木選手のパンチが何発かいいタイミングでヒットする場面もあったのだが
体格で一回り勝るチャンピオンに芯から効かせることは難しかった
またチャンピオンのワンツー
佐々木選手はしっかりとブロックしてはいるのだが
パワーの違いか
そのまま体全体を後ろに持っていかれてしまう場面が目立った
であるにも関わらず最終12ラウンドまで佐々木選手は戦い抜いた
もちろん負けたことは悔しいと思う
しかし
「自分の力を出し切れなかった」という悔いは彼の中にはないと思う
敵地での全勝王者との一戦だ
緊張、委縮、あるいは平常心を失って
「自分の力を全く発揮できない」のが普通だろう
しかし佐々木選手はこの世界戦で
「やれることはやりきった」
見上げた根性、勝負度胸だと思う
メンタル面の強さ
それはボクサー佐々木基樹にとってこれからも大きな武器になるだろう
ところで今後
日本人ボクサーが敵地である海外で世界戦を行う機会が大幅に増えてくると思う
国内で世界戦を行うことは
ビジネスとして成立しないことが明白になってきたからだ
テレビの放映権料は縮小の一途
不況の影響もあり有力なスポンサーもつかずチケットもなかなか売れない
世界戦興行は赤字が常態化しつつある
実際に2回世界戦の興行にかかわった当事者である私が痛感していることなのだ
もちろん国内における世界戦興行の灯を消さないために
一刻も早くテレビ放映権料に依存しない新たなビジネスモデルを作る必要がある
しかし実際に世界チャンピオンになれる可能性がある有力なボクサーを抱えた
ジムにとって真っ先に求められることは
海のものとも山のものともつかない「新たなビジネスモデルの構築」よりも
まず現実に選手に世界戦のチャンスを作るための努力であろう
国内で世界戦を行うことが資金的に困難である現実は簡単には変わらない
となれば海外に打って出るよりない
世界チャンピオンサイドのプロモーターの興行に挑戦者として乗り込むので
ある
そのためにジムサイドとしては
WBA、WBCの世界チャンピオンのマネージャー、プロモーターサイドに対し
「挑戦者」として自ジムのボクサーを選択してもらえるよう不断の働きかけを
続けるべきだ
常日頃、海外のさまざまなプロモーターやマネージャーとしっかりとした人脈を築く
努力を惜しまないことが重要になってくる
そのためにもジムのHPは必ず英語版とスペイン語版のものを用意することが望ましい
そして全世界のプロモーター、マネージャーに対して自ジムのボクサーに
ついての情報をメールで発信し続けることも大切
メールは送受信に費用(コスト)はかからない
わざわざ海外に高いお金を払って行く必要などさらさらない
便利な世の中になったものである
世界戦実現に向けて、具体的に交渉が動き始めた段階で
ボクシング業界の「知恵袋」でもあり海外にも太い人脈を持つ諸先輩方に相談に
乗ってもらって応援を求めた方が最終的に賢明だと私は思う
(たとえばジョー小泉氏 氏の仕事は非常に正確であり全幅の信頼を置けるものと思う)
さらにジムの選手育成のあり方について
「敵地海外でも」勝てる選手作りを目指すことを強く意識する必要があると思う
世界各地の世界王者たちの試合のビデオを収集、分析するとともに
敵地でも勝てるよう「KOを狙える」ボクサーを育成するべき
言い換えれば「倒すボクシング」を教えるべきだと思う
また海外でも自分の実力を十分に出し切ることができた佐々木選手のような精神的
にタフな選手を作ることも課題とすべき
実際に経験を積ませるために有力なボクサーには早い段階で海外で試合を
組んでみるというやり方も試みられるべきだろう
話は変わって「ボクパラ」について
孔子様は「論語」で
「過って改めざる、これを過ちという」(あやまちを認めないことこそあやまちである)
と言われた
「過ちては改めるにはばかるなかれ」(あやまちをあらためることに躊躇してはいけない)
とも
「ボクパラ」の内容に怒った私の文章と行動はよくないことだった
深く反省している
あれだけの番組を制作するには、加藤選手また古城さんの大変な努力と情熱が
あったはずだ
これを軽視して一時の怒りにまかせて行動したことは実によくないことだった
加藤選手、古城さんにはこの場を借りて謝罪したい
「怒りと愚行は相並んで歩み、悔恨が両者のかかとを踏む」
賢人ベンジャミンフランクリンの言葉
今の私の心境である
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