粟生隆寛、日本フェザー級新王者に! (3.3後楽園ホール) |
「第406回ダイナミックグローブ」
遅咲きの30歳、雑草王者、梅津宏治(ワタナベジム)に、史上初、高校六冠、アマプロ
通じて71連勝中のエリート、粟生隆寛(帝拳ジム)が挑む
この一戦、粟生選手が絶対に有利という見方が多かった
しかし、「ボクレポ」はむしろ、逆に梅津選手が6-4で有利と考えていた
根拠は3点
第1に、粟生選手の実績に対する過大評価
第2に、メンタル面での梅津選手の優位
第3に、インファイトを得意にする「右ファイター」の梅津選手と、アマチュアエリート粟生選手
の相性の悪さ
以下、説明すると
まず、第一に、粟生選手の実績に対する過大評価
史上初高校六冠 プロ戦績13戦13勝8KO アマでの戦績を計算に入れると71連勝中
WBCフェザー級12位 WBAフェザー級15位
この実績にうそは無い 全て事実だ
問題なのは、この実績に対するマスコミを中心とした周囲の評価があまりにも高すぎると
いうことだ
まず「高校六冠」というアマ実績についていえば・・・
高校生はあくまでも未成年
ジュニア部門という位置付けで、参加人数も限られている
成年が、3分3ラウンドであるのに対し、2分2ラウンド、と試合時間も異なる
粟生選手と同じ帝拳ジムの亀海選手は、大学生、社会人など「成年」参加のアマ大会三冠
梅津選手の所属するワタナベジムの内山選手は、同じく成年参加のアマ大会四冠
あくまでも未成年のジュニア部門での実績しかない粟生選手
成年を対象にしたアマ大会での「三冠」亀海選手や「四冠」内山選手の方が、その実力を高く
評価されるべきだろう
であるにも関わらず、「史上初高校六冠」というキャッチフレーズが独り歩きして、「世界は確実」「10年に一人の天才」などと、明らかな過大評価がなされてしまう
また、プロ13戦13勝という戦績についても・・・・
対戦相手には、世界ランカーはおろか、日本ランカーさえいない
全勝ではあっても、ダウンを奪われたこともある
A級日本人ボクサーとの対戦経験はあり、2戦2勝
ただし、2戦ともKO勝ちではなく判定勝ちだ
当時、元日本ランカーであった宮田芳憲選手(角海老宝石ジム)と2005年7月2日に対戦
し、苦戦の末に判定勝ちを収めて以降、日本人選手との対戦は回避している
この宮田選手、実は梅津選手と同じく元ラガーマン
打たれ強さには定評があるタフガイで、粟生選手相手に予想外の「善戦」
実は、試合当日の宮田選手、右拳に怪我を負った状態
万全のコンディションなら、勝てていたかも、と本人も周囲の関係者も地団駄踏んで悔し
がったという
また、粟生選手と実際にスパーリングをしたボクサーの感想も自然に耳に入ってくる
もちろん、スパーはスパーでしかない 試合とは違う
ただ、それにしても「手がつけられないくらい強い、こんな強い選手は他にいない」
そんな感想は皆無
「スピードとセンスに優れた上手いボクサーだ。でも絶対に勝てないという相手ではない」
そんな声が最も多い
第二にあげたのは、メンタル面での梅津選手の優位
勝って当然と思われている粟生選手のほうがかかるプレッシャーは大きい
しかも、タイトルマッチは初体験
年齢も22歳の若さ
また、粟生選手、若いということもあってか、やや「ナイーブ」な面をもっている
2006年6月3日に行われたメキシコのフランシスコ・ディアンソ選手との一戦
反則すれすれのラフファイトのディアンソ選手に意外な苦戦
判定で勝ったものの、試合終了後、不本意な出来に泣き出してしまう
それだけ理想が高く、真摯にボクシングに取り組んでいるからこそ流れた涙
反面、「勝負の世界」に生きるものとしては、「ナイーブ」すぎるのでは、とも感じてしまう
今回のタイトルマッチが決まって以降、粟生選手は、マスコミ向けに挑発的な強気の発言
を行ってきた。
梅津選手とのこの一戦は「通過点」に過ぎない・・・
勝率は「メーターを振り切っている」つまり、100%・・・
中盤でのkO宣言・・・などなど
「優等生キャラ」の粟生選手らしくない挑発的な発言の数々
私には、粟生選手が精神的に追い詰められている証拠、と思われた
実際は押しつぶされそうなくらいのプレッシャー、不安を感じていて、その不安を拭うために、
あるいは一時的に忘れるために、無理をして、強気な発言を繰り返している・・・・
それに対して、梅津選手は、泰然自若 落ち着いていて、不安の色は一切、見えない
試合前日の計量会場で行われた記者会見でも、笑みを絶やさず、自信たっぷり
数々の「修羅場」をかいくぐり、日本タイトルマッチもすでに2試合、経験済みの梅津選手が
メンタル面では、優位に立っているように感じられた
最後に、相性の悪さ
梅津選手は、決して、ボクシングが上手い選手ではない。
武器は実戦経験に裏打ちされた「打たれ強さ」と「タフネス」
ラグビーで鍛えた頑丈な身体を武器に、低い姿勢で頭から前に出て、距離を詰めて手数を
振るう右ファイタータイプ
実は、こういう泥臭いファイタータイプが、粟生選手のようなアマチュアエリートタイプにとって
もっともやりにくく、相性が悪い
インファイトで、距離が詰まった展開になった場合、アマチュアタイプのボクサーは苦戦しがち
というのも、アマチュアの採点方式では、パンチのダメージより、命中した数が重視される
「相手に与えるダメージ」より、手数重視になるため、パンチは手打ち気味に
パンチの種類もストレート系が中心になりやすく、インファイトを有利に運ぶためには欠かせ
ないアッパー、フック系のパンチを、特に、ボディに打ち込む練習はおろそかになりがち
「手数重視」のため、腰を入れて、急所を打ち抜く効かせるパンチを打つ練習も十分できて
いない場合が多い
また「手数」が重視されるアマチュアボクシングでは、構えはアップライトが奨励される
自然とボディは空き勝ちになり、低い姿勢からインファイトを仕掛けられ、ボディを狙われると
崩されやすくなる
インファイトで重要なことは、「打たれ強さ」と「パンチ力」
「テクニック」は二の次
ダウン経験、いまだ皆無の「タフ」な梅津選手
ダウンを喫したこともある粟生選手は「打たれ強さ」では梅津選手に劣ると見ざるを得ない
また、粟生選手は、A級日本人ボクサーをノックアウトした実績はない
ハンドスピードや多彩なコンビネーションはあっても、相手の急所を直撃する「効かせる」
パンチには乏しい
インファイトで重要な「打たれ強さ」と「パンチ力」という二点にのみしぼって、比較してみると
必ずしも梅津選手は、粟生選手に劣ってはいない
次に両選手のとるべき作戦について、考えてみる
王者、梅津選手は、「ボクシングテクニック」では勝てないことは明白
スピードもセンスも運動神経も劣る
だから、勝つためには粟生選手に、「きれいなボクシング」をさせないこと
距離を詰めて、インファイトの泥臭い乱打戦に、引っ張り込んで、「打たれ強さ」の優位を
生かし、体力勝ちを狙うべき
挑戦者、粟生選手は、「KO狙い」のアグレッシブなファイトは厳禁
打ち合いには決して応じてはいけない
常に足を使って、距離をとり、前に出てくる梅津選手に、パンチを入れるや、素早く離れる
「打ったら離れる」のヒットアンドアウエー、のアウトボクシングに徹し、「判定勝利」を狙う
それほどのパンチ力もなく、打たれ強さでは劣り、プロでの実戦経験も梅津選手に比べると
乏しい粟生選手が確実に勝つためには、このやりかたしかないだろう
会場のファンは、打ち合いを避けて、判定勝ちを狙う粟生選手のアウトボクシングに罵声を
浴びせるかもしれない
そんなファンの反応も気にせずに、自分が勝つためのボクシングをクレバーに、冷静に、
貫けるかどうか
ここが重要なポイントに。
精神面で「ナイーブ」な面があり、プロでの実戦経験も乏しく、年齢も若い粟生選手
日本タイトルマッチ、という大舞台に、平常心を失い、梅津選手の仕掛ける乱打戦の罠
に、自らはまり込んでしまって、打ち合いの中で消耗し、結果的に敗北する
「ボクレポ」はそうなる確率のほうが6-4で高いと予想した
そして、試合
2回までは、明らかに粟生選手のペース
梅津選手は予想通り、前に、前に
粟生選手は右フックを引っ掛けながら、右に回る
あるいは、左ストレート、左ボディアッパーを打ち込んで右に回るといったパターン
前進する梅津選手に正面からまともに付き合わず、サイドへのステップを意識しながら
先手をとって、パンチを入れてはサイドに回り込むパターン
3回ラスト30秒から、微妙に流れが変化
粟生選手のパンチで出鼻をくじかれていた梅津が意を決して、強引に前に
右アッパーから右フックがヒット
4回にも梅津は右フックをヒットさせる
なりふり構わず、頭から突っ込む梅津に粟生は、再三、バッティングのアピール
5回 粟生はやや流れが梅津の好む「乱打戦」モードに入りつつあることを嫌がったのか
足を使って、距離をとる
そうかと思うと、一転して、バッティングの意趣返しのように、梅津に頭突き
梅津、鼻血
また、詰める梅津には、距離をつぶして、クリンチに
決して、「インファイト」には乗ってこない
前半5回を終了し、私の採点は3ポイント差で粟生
1回、2回、3回、さらに5回を粟生に
4回は、右フックのヒットをとって、梅津に
前半5回を見る限り、粟生選手は全くあわてていない
初めてのタイトル戦でありながら、集中力を発揮して、平常心を保っている
クレバーに立ち振る舞い、勝つための戦略を着実に実行している印象
6回は、なぜか粟生が梅津につきあう
足を止めての打ち合い
しかし、このモードではやはり梅津有利
7回 今度は一転して粟生は、足を使う
手数も減らし、様子見
6回に、あえて「足を止めての打ち合い」につきあい、不利とみるや、7回に戦法を修正
もとのアウトボクシングに戻してくる粟生選手
8回も7回と同様の展開ながら、打ち合いになるやサークリングしてサイドに立ち位置を変え
た上で攻勢をとる粟生の巧みさが光る
そして、9回 カウンターの左ストレート、右フックがクリーンヒット
ひざが揺らぎ、ぐらつく梅津
10回 一気に倒しにかかるかと思われたが、粟生は足を使って、サークリング
判定狙いの勝ち逃げ作戦
この切り替えの早さ、巧みさは、みごとの一言
試合終了
後半のポイントは、6回、10回を梅津に振って、9回を粟生に振った 7回、8回は10-10
結果としては、97-95 2ポイント差で粟生選手の勝利に
公式のジャッジの採点は、96-95 97-94 98-94 3-0でやはり粟生選手の勝ち
粟生選手は、冷静かつクレバー
最善の策を考え、実行してみせた
ここまで、冷徹に自分のボクシングを貫けるとは正直、予想していなかった
周囲の過大評価に伴う期待が本人を押しつぶすこともあれば、逆に、成長させることもある
粟生選手の場合は後者のよう
「雑草の如く逞しく」
粟生選手の応援にいつも掲げられている垂れ幕のフレーズだ
粟生選手は、「ひ弱な」エリートではない
雑草の強さ、たくましさを持つクレバーで、「タフ」なエリートだった
アンダーカードは、全5試合
前日本スーパーバンタム級王者、福原力也(ワタナベジム)の復帰戦
減量が苦しいスーパーバンタム級から、フェザー級に階級を上げての再出発
また、アマ三冠4戦4勝4KO、帝拳ジムの亀海喜寛が、ワールド日立ジムの鈴木哲記と激突
2003年東日本フェザー級新人王、アベジムの円谷篤志が、ワタナベジムの大谷広和と
また、昨年度全日本フライ級新人王、日本フライ級10位、金城智哉(ワタナベジム)が、
FIジム一の古株、ノーランカー、ドラゴンヨウスケと対戦した
第5試合 フェザー級8回戦
○福原力也(3回1分19秒KO)ユキ・ウオーウイスット●
前日本スーパーバンタム級王者、福原力也(18勝14KO2敗1分け)が、タイのユキ・ウオー
ウイスット(7勝2KO4敗)に3回KO勝ち
フェザー級に階級を上げての復帰戦を白星で飾る
試合は、1回から、長いリーチを生かして福原が左を突いて、距離をとり、右ストレート、
左フックで、18才のタイ人を圧倒
2回2分過ぎ 踏み込みのよい伸びのあるスナップの効いた左ジャブで、ダウンを奪う
立ち上がるタイのユキ選手に、福原、左フック
この回、2度目のダウン
この左フックは、グローブというよりは、手首から前腕部が当たったように見えたが、勢い
に押され、押し倒されてしまった格好のユキ
立ち上がるも明らかに戦意が見えず、上下に散らした福原の左ダブルで、キャンバスに
うずくまる
録画した方は、ビデオで確認してほしいのだが、この「ダウン」
福原のひざを避けて、わざわざ、向きを変えてから、着地点の安全を確かめて倒れてみせ
た、といった印象
戦意喪失による試合放棄、「イヤ倒れ」
ところが、レフェリーは「スリップ」宣告
相手の戦意が感じられない状態でこれ以上、試合を続けて、何の意味があるのか疑問
3回 右アッパーで、この試合、3度目のダウンを奪う福原
ユキは、立ち上がれず、福原のKO勝ちに
試合後のリング上でのインタビューで語っていたように、右腕はまだ、完治してはいない
右を打つ際には、全力で振り切るというよりは、こわごわ、打っていた印象
それより、気になったのは、ガードの位置
山中選手(白井具志堅スポーツジム)に9回TKOに敗れ、タイトルを失った試合
(2006年6月17日)
福原選手の敗因は、1回のいきなりのダウン
これですっかり、ペースを狂わされ、右手の故障というアクシデントも重なり、左一本で戦う
ことを余儀なくされ、タイトルを奪われてしまう
1回、ダウンを奪ったパンチは、思い切った踏み込みからの山中の左フック
そもそも、ガードが下がりがちで、ディフェンスは、スエーバックやヘッドスリップに頼りがちな
福原選手の欠点を、見事についたものだった
この点の「矯正」がなされているかどうか
注目して見てみたのだが、この試合に関する限り、全く変わっていない
普段の構えから、ガードは下がり気味
パンチを打つ際には、さらに下がってしまう
打ち終わりを狙われたり、あるいは、パンチを合わせられたりしたら、まともにもらってしまう
ような印象を受けた
もちろん、この試合では、相手のパンチにクリーンヒットといえるものはない
上体の動きを駆使して、タイ人のパンチをかわしていた福原だが、ボディワークは滑らか
という印象は受けなかった
むしろ、どちらかといえば、身体が固く、ボデイワークはややぎこちない感じ
従来のスーパーバンタムからフェザー、あるいはスーパーフェザーに階級を上げる方針の
福原選手
階級が上がるとともに、対戦相手のパンチ力も強くなることは明らか
ディフェンス面、特にガードの欠点を突かれないよう、修正をはかっていく必要があるように
思う
第4試合 スーパーライト級8回戦 ○亀海喜寛(3回1分59秒TKO)鈴木哲記●
アマ三冠王、帝拳ジムの亀海(4勝4KO)が、ワールド日立ジムの鈴木(10勝2KO6敗
3分け)に3回TKO勝ち
ときおりサウスポーにスイッチするなど変則ファイトも駆使して戦う雑草ファイターの鈴木
しかし、亀海は、振りの小さいショートのパンチを軸にすえて、的確に鈴木の急所を狙う
リードジャブを切らさず、上下の打ち分け、内、外の打ち分け
特に目に付いたのが、ダブルが巧みな点
右ストレートから、右アッパー
あるいは、単純に右ショートのストレート、ダブル
また、打ち終わりに、右、ショートを打ち込むタイミングも抜群
2回ラスト10秒には、右のダブル、ショートのストレートで、タフな鈴木に、ひざを着かせる
3回には、ショートの右、カウンターで再度のダウン
さらに、上下の打ち分けを意識した連打をまとめ、鈴木サイドはタオル投入
3回、TKOで、曲者、鈴木から見事な勝利
試合内容も素晴らしかったが、試合後に行われた勝利者インタビューもまた、見事
「ぼくは、10連続、20連続とKOを重ねるタイプのボクサーではありません」
KOは過度に意識せず、しっかりと自分のボクシングを貫く心構えの亀海選手
「最後は少し、力んでしまいました」
ほぼ、完璧と思えた試合内容であるにも関わらず、反省の弁
「一試合、一試合を大切にして、日本ベルトを手に入れたい」
しっかりとした口調で、日本王座奪取宣言
現在のスーパーライト級日本王者は、世界ランカーでもある「絶対王者」木村登勇
日本王座を木村から奪うことは、同時に、その世界ランクを奪うことでもある
みごとなボクシングで、鈴木を圧倒した亀海選手の今後に注目!
第3試合 フェザー級8回戦 ○円谷篤史(4回2分10秒TKO)大谷広和●
アベジムの円谷(10勝5KO5敗1分け)が、ワタナベジムの大谷(8勝5KO3敗5分け)を、
4回TKOに下し、約3年ぶりのKO勝利
1回 円谷は、ぐいぐいと前に
サウスポーの大谷は、円谷のプレスをさばき、カウンター
前に出て、押しているのは、円谷だが、当てているのは大谷
ところが、2回、円谷は、さらにプレスを強め、距離を詰める
低い姿勢で前に出ながら、左右のアッパーを織り交ぜて、手数を繰り出す円谷
大谷は、右フック、左ストレートで突き放そうとするが、円谷のプレスは強く中に、入られる
流れ
3回も円谷の一方的なペース
円谷は前に出て、ショートのアッパー、フックをまとめて、手数勝ち
大谷は、ロングのストレート系のパンチで応戦しようとするが、距離が詰まっているため
威力を欠き、手数も出ない
接近戦で戦う技術では、円谷が大谷を大きく上回っている
4回、円谷のプレスは衰えず、ロープに詰めての右フックで、大谷の腰が落ちるや、「危険」
と判断したレフェリーが試合を止めた
第2試合 フライ級6回戦 ○金城智哉(4回12秒TKO)ドラゴンヨウスケ●
2006年全日本フライ級新人王、日本フライ級10位、ワタナベジムの金城(10勝2KO1敗
1分け)が、FIジムのドラゴンヨウスケ(6勝3KO7敗1分け)に、4回TKO勝ち
新人王獲得後の初戦を白星で飾り、ノーランカー、ドラゴンヨウスケを退けて、自身のラン
キングを守りぬいた
1回、ドラゴンは、左を突きつつ、左に回る軽快な動き
金城のジャブに合わせた右が、入った場面もあったが、2分過ぎ、金城の左ボディアッパー
この一発で、ドラゴンの動きが止まる
2回 金城は、左ボディアッパー、高速のワンツー、ワンツーフック
ドラゴンは、ボディが弱点のようで、打たれると動きが止まってしまう
金城は、ディフェンスもよく、ガードが固い
3回 金城、さらに、コンビネーションで、手数をまとめ、攻め足を強める
50秒過ぎ コーナーに詰めて、右フック
この一撃により、ドラゴンの左目上はカット
そして4回、ドラゴンの左目上の傷口がさらに開き、ドクターチェック
レフェリーが試合を止めた
攻撃、防御、ともに優れた金城が、実力差を見せ付けてのTKO勝ち
第1試合 スーパーフェザー級6回戦 ○高橋尚貴(4回20秒KO)北野一弘●
角海老宝石ジムの高橋(6勝2KO3敗1分け)が、ワタナベジムの北野(4勝2KO2敗)を
4回KOに下し、2005年8月以来の白星
右ファイタータイプの高橋は、1回から、ワンツー主体に前に
右ボクサータイプの北野は、後退一方
相手から目をそらしながら、後ろに下がる場面が多く、これでは、下がる、というよりは、単な
る「逃げ」に映ってしまう
さらに、この回、2分過ぎ 北野、左肩を脱臼
1回終了 ポイントは明確に高橋
インターバルの間、ワタナベジム陣営セコンドの応急処置が奏効
2回 北野は、ロングの右を何発かヒットさせるが、依然として、高橋のプレスに下がらされる
展開
3回には、この右の打ち終わりを、高橋に狙われ、深いダメージ
唐突な終了となったのは4回開始直後
左ジャブを打った瞬間、またもや脱臼してしまった北野
痛みから、キャンバスに崩れ、セコンドがついにタオルを投入
高橋が2005年8月以来の白星をあげた
ちなみに、高橋選手の担当トレーナーは、「先生」こと田中栄民氏
日本スーパーフェザー級王者、小堀選手とともに、WBCスーパーフェザー級王者、
マルコ・アントニオ・バレラのキャンプに参加
「先生」のみ帰国したのが前日の3月2日
時差ぼけもなんのその
「雑草の如く、たくましく」セコンドについて、高橋選手の勝利をサポート
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