第63回東日本新人王トーナメント決勝戦(11.3現地ナマ観戦記) |
第63回東日本新人王トーナメント決勝戦
3月30日に開幕した東日本新人王戦もついに大詰め
「ボクレポ」は、時間が許す限り、ナマ観戦し続けてきた。
以下、過去記事
3月30日開幕戦
6月29日準々決勝戦
7月5日準々決勝戦
7月31日準々決勝戦
8月1日準々決勝戦
8月16日準々決勝戦
9月28日 29日準決勝戦
ミニマムからミドルまで13階級300人のボクサーが参加したトーナメント
274人が敗北の涙を流し、26人が最後まで生き残った
東日本新人王の栄冠を目指した13試合の熱闘をレポートしたい
ミニマム級決勝6回戦 ○田中 教仁(2-0判定)原島 暁●
ドリームジムの田中(5勝3KO、21歳)が、館林ジムの原島(5勝2KO3敗、20歳)に、2-0
の判定勝ち(58-57 59-57 58-58)
リーチの長い原島は、左のジャブで距離をとりたいところ
しかし、1回、田中は、原島のジャブに合わせて、右のクロスから左ボディアッパーさらに
右を返す、といったコンビネーションを打ち込み、ペースを握る
2回、コンビネーションを合わされるのを警戒した原島はジャブを打てず
すると、田中は先手をとって、ワンツー、フックなどの連打で、攻め込む
2回まで、一方的にリードの田中だが、気になる点はスタミナ
口が開いていて、やや呼吸が苦し気
コンビネーションで、手数を出して、打ち終えると立ち位置を変えつづけるなどスピーディに
動く田中のボクシングは、スタミナの消耗も激しそう
スパーリングパートナーを求めて、関東一円のジムに出稽古にいそしみ、鍛錬を重ねたと
いう原島
その成果か、スピードと手数、局面の展開力では劣っていても、スタミナや体のパワー、
ボクシングのたくましさ、では、田中を上回っている印象
3回から、田中の動きが失速
1回、2回には、きめ細かく入れていた左のフェイントが、出なくなり、手数も減って、スピード
も鈍る
4回、5回は、原島がプレスを強めて、主導権を握る
5回を終えて、私の採点では、互角
1、2回は、田中 4、5回は原島 3回は10-10とした。
ただし、試合の流れは原島に
ところが、最終6回 田中が捨て身の反撃
一気に前にでて、手数を振るい、残るスタミナの全てを出し尽くすかのようなラッシュ
押され気味の原島も、反撃に転じ、両選手、ショートレンジでの頭を付け合っての打ち合い
しかし、このインファイトでも、愚直、真っ正直に打ち続ける原島に比べて、田中に工夫が
打ち合いながらも、田中はサイドへの動きを模索
立ち位置を変えて、新たな位置から、角度を変えて、原島の急所に的確にパンチを打ち込
んでみせる
最終6回は、田中のラウンド
私の採点では、58-57で田中
公式のジャッジの採点は、58-57 59-57 57-57 2-0で田中の勝ち
「勝つための工夫」を怠らず、実戦で成果を出し続けてきたドリームジムが昨年の武市選手
に続いて、2年連続で、ミニマム級新人王の栄冠
ライトフライ級決勝6回戦 ○黒田雅之(3回2分14秒TKO)平川聖也●
6戦5勝4KO1敗、KO勝ちはいずれも1ラウンド、新田ジムの黒田(20歳)が、斎田ジムの
平川に、3回、左フックで豪快なTKO勝ち
2003年開設の新田ジム一期生の黒田は、同ジム初の東日本新人王、さらに、黒田はこの
試合で、今大会の技能賞も獲得
黒田の強打を警戒し、平川は、足を小刻みに動かして、出入りのボクシング
1回は、パンチ力に頼りすぎて、攻めが単調になった黒田
2回から、左フックを、平川のボディにいれて、足を止めにかかる
このボディ攻撃の成果か、平川の動きは鈍り、足が止まり勝ちに
そして、3回、平川がバックステップしたところに、強い踏み込みからの左フックが入って
平川は、一回転して、吹っ飛ばされる
カウント8で立ち上がったものの、この左フックで負った右眼上の負傷が試合続行不能と
判断されて、レフェリーストップ
勝った瞬間、黒田は、うつぶせに倒れこみ、号泣
フライ級決勝6回戦 ○金城智哉(2-0判定)村中優●
決勝トーナメントの注目カード
ワタナベジムの金城(8勝2KO1敗1分け、21歳)と、フラッシュ赤羽ジムの村中(7勝2KO
1敗、21歳)の一戦
金城は、高速のワンツー、多彩なコンビネーション、手数と連打の回転に優れた右ボクサー
ファイター
村中は、センスに溢れたカウンターパンチャー、左フックに抜群の切れ味
ともに、アマチュア9戦のキャリア
1回 金城の立ち上がりは動きが固く、手数不足
村中のカウンターを警戒したのか、あるいは、調整に問題があったのか、決勝戦の緊張か
村中は、上体を振りながら、金城のふところに入って、連打
「右」を打つフェイントを交えつつ、左フックを上下に散らす村中がリードする展開
3回に入り、固さがほぐれてきた金城が、足を使って、立て直しをはかる
2分20秒過ぎ、ようやく金城の右がクリーンヒット
4回は、逆に、村中が反撃
5回 上下に打ち分け、打っては離れる村中を金城は、右ストレートを軸に押し込む
ロープを背負わされる場面もあった村中だが、巧みな防御で、金城のパンチをかわす
しかし、この回は前に出て、手数を振るった金城のポイント
ここまで、私の採点では1ポイント差で村中リード
1、2、4回が村中 3、5回が金城
最終6回 5回の流れを引き継いで、金城が、プレス
体格では一回り大きく、迫力十分の右を振るう金城の圧力は強く、押し込まれ、ロープ
に詰められる村中
ラスト30秒は、村中も果敢に打ち返し、両選手、足を止めての壮烈な打ち合いに
この回は、全体としては、強いプレスの金城が優位に見える
私の採点は57-57でドロー
ジャッジの採点は、一人は57-57でドロー 残り二者が、59-56
2-0の判定で、金城がフライ級の東日本頂上決戦を制した
敗れた村中は、よほど悔しかったのか、判定結果が出るや、足早に控え室に
両の眼は、涙で真っ赤
59-56という採点について、ジャッジは、村中の有効打より、金城の有効打、パンチの
パワーを高く評価したものと思う
村中は、この決勝戦を見る限り、ボクシングのセンス、技術では、金城をリードしていた
ただし、一発のパンチ力、体の圧力では、金城が明らかにリード
村中選手の今後の課題は、パンチ力の強化だ
スーパーフライ級決勝6回戦 ○立山信生(1回2分35秒KO)月花正幸●
今大会のMVP有力候補、八王子中屋ジムの月花(7勝2KO、22歳)と、船橋ドラゴンジム
の立山(6勝1KO1分け、25歳)の一戦
立山は、5年前まで会社員だったが、漫画「ろくでなしBLUES」を読んで、一念発起
20歳で、船橋ドラゴンジムの門を叩いた変り種
1回 月花は、素早い出入りからシャープなコンビネーション
ひたすら、ガードを固めて、受けに回らされた印象の立山だったが、月花のステップインに、
絶好のタイミングで、カウンターの右ショートがクリーンヒット
キャンバスに崩れる月花
立ち上がるも、足元はふらふら 表情もうつろで、明らかに効いている
チャンスとみた立山は、一気にパンチをまとめて、KO勝ち
痛恨のKO負けに、涙の月花
この立山、リーチに非常にめぐまれており、予想以上にパンチが伸びてくる印象
距離感がしっかりとつかめないまま、大胆なステップインに出た月花の積極性が裏目に
出てしまった
立山は、この試合で、今大会「敢闘賞」に
バンタム級決勝6回戦 ○大北正人(3-0判定)日高亮●
角海老宝石ジムの大北(6勝3KO1敗、26歳)が、ウイン三迫ジムの日高(6勝1敗、26歳)
を、僅差ながら、3-0の判定(三者とも58-57)に下して、東日本新人王に
(株)伊藤忠食品所属の「サラリーマンボクサー」日高は「サーシャ・バクテイン」を尊敬する
テクニシャン志向のボクサータイプ
大北は、名門東京農業大学ボクシング部出身、戦績40戦27勝のアマチュアエリートで
テクニシャン
「右利き」のサウスポーで、左より、右のフックに切れ味を秘める
ともに、テクニシャンタイプの両選手の技術戦となったこの試合
勝敗を分けたものは、インサイドからシャープに打ち込まれた大北のカウンター
日高のパンチは、アウトサイドから打ち込まれるものが多く、大北のブロックに阻まれ
クリーンヒットは少ない
防御技術には優れていたものの、明らかに手数不足
私の採点は、60-56で、大北
ジャッジの採点は三者とも僅差の58-57
3-0の判定勝利で、大北が、東日本新人王に
スーパーバンタム級決勝4回戦△上野康太(1-0ドロー上野勝者扱い)大竹英典●
ジム開設5年目で、初挑戦、三谷大和スポーツジムから決勝戦に進出の上野(7勝4KO、
19歳)と、金子ジムの「ラストサムライ」大竹(3勝1KO1分け、25歳)の一戦
準決勝で、有力な優勝候補、帝拳ジムの人見に勝って、勢いに乗る大竹は、1回からダッキ
ング、ウイービングを入れながら、正面からプレス
上野は、カウンターをとって、2回まではペースを握る
しかし、3回、大竹のプレスが一段と強まり、上野は押されて、上体が浮き気味に
応戦のパンチも、大竹の圧力が強いためか、外側からの巻き込むような軌道が多く、
ダメージを与えにくい
最終4回には、インファイトの展開の中、呼吸の苦しい上野の口から、マウスピースが
はきだされる
私の採点は38-38のドロー 1,2回は上野 3,4回は大竹
優勢点は、後半を支配していた大竹
ジャッジの採点は、38-38のドローが2名 残り1名は39-38で上野
優勢点は上野で、上野が規定により、勝者扱い
東日本新人王に輝いた
勝った上野は、元OPBFスーパーフェザー級王者三谷大和会長と、抱き合って、号泣
勝利者インタビューでも涙が止まらず
フェザー級決勝6回戦 ○加治木了太(6回36秒TKO)笛木亮●
今大会屈指の好カード
協栄ジムの加治木(4勝4KO2敗、19歳)と、ジャパンスポーツジムの笛木(6勝6KO1分け
22歳)の、ハードパンチャー対決
笛木は、今大会最有力のMVP候補 市丸(協栄ジム)、内山(F1ジム)といった強豪に打ち
勝って、決勝戦に進出した「イケメン」のサウスポー
加治木は、強力な左フックが武器の右ファイタータイプ
デビュー戦で笛木にKO負けを喫しており、雪辱に臨む形
1回 ガードを固める加治木に対して、笛木は左ストレート、右フックを軸に攻めて、右に回る
展開
1回は笛木の優勢に見えたが、決勝ということもあってか、かなり慎重な雰囲気
左ストレートを打ち込む際の、踏み込みに、普段の思い切りの良さが見られない
そして2回ラスト30秒過ぎ これまで、低い姿勢で、アゴを引き、ガードを固めてはいても、
手数負けの印象の加治木が、カウンターの右ショートストレート
ノーモーションでコンパクトな打ち出しながら、破壊力は十分の「切れる」パンチがまともに
笛木のアゴをとらえる
キャンバスに崩れる笛木
立ち上がるも、ダメージは深そう
同じく有力なMVP候補だった月花の敗北がオーバーラップ
一気におそいかかる加治木だが、残り時間が少なく、倒しきれず
ゴングに救われた笛木
3回も加治木のペース インターバルで休んで蘇生した笛木も手数を振るうが、加治木の
ガードは固く、打ち終わり、ショートの右が的確に笛木にヒット
しかし、4回1分過ぎ 笛木の左ストレートが加治木にヒット ぐらつく加治木
加治木もお返し 2分過ぎ、右のショートからの左フックがクリーンヒット
5回は両選手、ほぼ互角の展開
ただし、2回に受けたダウンのダメージの影響か、笛木のパンチに普段のパワーはない
そして、6回開始早々 加治木必殺の左フック二発がまともに入る
気力で立っていた笛木だが、レフェリーのビニーマーチンは、「危険」と判断
試合を止めた
敗北が宣せられるや、力が一気に脱けてしまった笛木はひざからキャンバスに崩れそうに
セコンド陣が体を支えて、コーナーへ
やはり、加治木のパンチのダメージは深く、ギリギリの状態で戦っていたよう
目は涙で真っ赤
加治木が、みごとにリベンジマッチを制し、東日本新人王、今大会MVPに
スーパーフェザー級決勝6回戦 ○清水秀人(3-0判定)大村光矢●
木更津グリーンベイジムの清水(6勝2KO2敗、21歳)と、三迫ジムの大村(6勝3KO1敗
25歳)の一戦
父、清道氏もプロボクサー、弟、優人氏もプロテストに合格した「ボクサー一家」の清水は、
175センチと長身のサウスポー
3勝3KOの畑中、6勝4KOの鎧塚を破って、決勝に進出
大村は、今大会ボクレポ一押しのボクサー
なんといっても特徴は、異様なまでの豊富なスタミナ
最終回までフルに動いても、息が上がるそぶりさえ見えない
スピード、バランス、手数も問題なく、優勝候補の島村、佐々木康弘を破って、決勝に
進出した
1回はほぼ互角の展開
大村は低い姿勢から、中に入って、距離を詰めようとするが、リーチの長い清水のふところ
は深い
そして、2回2分20秒過ぎ 清水の距離の長い左ストレートがカウンターでヒット
大村、ダウン
3回、4回も、清水のペース
挽回しようと前に出る大村だが、清水は、的確にさばいて、アウトボクシング
しかし、驚異的なスタミナの大村は、ダウンを奪われながらも、プレスをかけつづけ、清水
のボディ狙い
5回、さすがに疲れが見える清水は、動きが落ちる この回は大村優位
ここまで私の採点は、49-46で清水
1回は10-10 2、3、4回は清水 5回は大村に
最終6回 KO以外に勝ちはないとみたのか、大村はさらに前に前に
しかし、清水のふところは深く、大村の攻撃は空転
疲れながら、清水も最後の力を振り絞って、攻撃に
最終6回は、清水が優位か
ジャッジの判定は、3-0で清水の勝ち (58-56 58-55 59-56)
清水のアウトボクシングが、みごとに、大村の攻撃を封じ込めて、東日本新人王に
ただし、スタミナ面では、大村がまさっていた
インタビューを受ける清水は疲れきった表情
敗者の大村は、平然とした表情 スタミナ面では余力が感じられる
この試合がもしも、8回戦だったとしたら、大村の逆転勝ちもありえたような・・・
ライト級決勝6回戦 ○佐々木悟(3-0判定)篠崎生思郎●
ヨネクラジム同門対決
7戦6勝1KO1敗、29歳の篠崎と、3勝3KO1敗1分け、24歳の佐々木悟の一戦
1回 両選手、ヨネクラジムの選手らしいファイタータイプ
低い姿勢から、前に出て、上下に散らしたパンチ
29歳と年長の篠崎が立ち上がりはペースを握っていたかに見えたが、ラスト10秒に波乱
佐々木の左フックがまともに入って、篠崎ダウン
2回以降、両選手、頭をつけあって、インファイトでの打ち合い
ジャッジの判定は3-0(39-37 39-37 38-37)で、ダウンを奪った佐々木の勝ち
また、観客席には、先月26日、ママニ選手に痛恨の一敗を喫したクレイジーキム選手の姿
自分がどのような状況でも、ジムの仲間の応援には、出来る限り、かけつけるキム選手
なかなかできることではありません。
スーパーライト級決勝4回戦 ○吉田真(2-0判定)加藤健太●
3戦3勝3KO、3勝はすべて1ラウンドKO、「和製バレロ」三谷大和スポーツジムの加藤
(21歳)と、イケメンボクサー、宮田ジムの吉田(7勝3KO1敗、23歳)の一戦
リーチにまさる吉田に、インファイトを仕掛けて、距離を詰めて、アウトサイドからの左右
のフックを振るう加藤
1回は、コーナーに詰めて、山を作った加藤が優位
2回は、足を使って、さばき、ロングの右ストレートを入れつづけた吉田
3回は微妙ながら、ラスト10秒に左フックから右、をヒットさせた加藤か
ただし、吉田の顔は端正なままなのに対して、加藤の顔は腫れあがっている
最終4回 加藤は、懸命に前へ
しかし、吉田のふところは深く、詰めきれないまま、出鼻に右を入れられる展開
ラスト10秒、吉田の右ストレートでぐらつく加藤
ジャッジの採点は、一人が38-38のドロー
残り二者は39-38 40-37で吉田を支持
2-0の判定で、吉田が、東日本新人王に
ウエルター級決勝6回戦 ○出田裕一(6回2分28秒KO)指田竜一●
ヨネクラジムの出田(5勝3KO、21歳)と、マーベラスジムの指田(4勝2KO1敗、21歳)
の一戦
2002年高校インターハイウエルター級準優勝、2002年国体ライトミドル級ベスト8など
40戦のアマチュアキャリアを誇る出田が、1回から連打で圧倒
コンパクトなパンチを、内、外に打ち分けて、指田を苦しめる
踏み込んで、腰を入れて、強いパンチを打てば、早い段階で試合が終わっていたと思えるが
アマチュア出身らしく、手数重視の出田は小さいパンチ
最終6回出田の右ショートで棒立ちになった指田はそのまま崩れ落ちてKO負け
出田が圧倒的な実力差を見せ付けて東日本新人王に
試合終了後、立ち上がった指田は、意識が飛んでいる雰囲気
体は立っているが、自分がなぜ、この場にいるのか、よくわかっていないよう
状態が危険と判断され、担架で運ばれた
その後の報道によると搬送された病院で、意識不明に
急性硬膜下血腫で、開頭手術を受けたという
指田選手の一日も早い回復を、祈念します・・・・・
スーパーウエルター級決勝4回戦 ○相澤健治(2-1判定)永山大輔●
オサムジムの相澤(5勝1KO3敗、22歳)が、コーエイ工業小田原ジムの永山(3勝2KO
2敗、26歳)に2-1の判定勝ちで、東日本新人王に
(39-37永山 39-37相澤 39-38相澤)
オサムジムの選手らしい手数の多さと、打たれ強さで前に出た相澤にジャッジは軍配
ミドル級決勝6回戦 ○淵上誠(3-0判定)吉田真樹●
八王子中屋ジムの淵上(5勝1KO3敗、23歳)が、新日本カスガジムの吉田(4勝3KO4敗
1分け、30歳)に3-0の判定勝ちで、東日本新人王に
(59-54 59-54 60-54)
吉田は、3勝3KOの有力な優勝候補、平林を破って、決勝進出
脇をしぼったきちんとしたストレートが打てず、すべてのパンチがアウトサイドからのフック
気味の軌道になってしまう。
しかし、パンチは強く、さらに特筆すべきは、人間離れした「打たれ強さ」
そのタフネスぶりは、ミドル級では、オサムジムの岡田山金太郎に匹敵
淵上はアマ12戦(5勝7敗)の経験を持つサウスポー
足も使えて、スピードもあるバランスのとれたボクサーだ
1回は、吉田の強打を不用意に食う場面があった淵上だが、2回に左ストレートをカウンター
でヒットさせて、ダウンを奪うと、以後は、一方的に、吉田を攻め立てる
ところが、吉田は、とにかく打たれ強い
いったい、この人、何者なの、体のつくりは、どうなってるの、といいたくなるくらい
淵上のパンチを一方的に浴びているにも関わらず、倒れずに、機を見ては大振りのフック
で反撃にさえ出る
最終6回に至っても、吉田は倒れず
勝敗は判定に
59-54が二者、60-54が一者と、大差で、淵上の勝ち
ミドル級離れしたスピードと手数を誇る淵上が、東日本新人王に
全試合終了時刻は、午後10時50分ころ
開始は午後5時なので、合計5時間50分の大会に
最後に、勝手に、「ボクレポ」三賞を贈呈
「ボクレポ」的MVPは、やはり、笛木選手を破った協栄ジムの加治木選手に
技能賞は、大村選手をさばき切った木更津グリーンベイジムの清水選手に
敢闘賞は、がむしゃらな魂のファイトを見せてくれた三谷大和の上野選手に
最後に、「世界ビックリ人間大賞」・・・・もとい!!「特別賞」を贈呈
敗れはしたものの、「ボクレポ」に、強烈なインパクトを与えてくれた
新日本カスガジムの吉田選手に。
賞品の発送は、次戦での「激励賞」の贈与をもって、代えさせていただきたいと思います?
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