前日本フェザー級王者、梅津宏治、ホールに散る?(7.13後楽園ホール) |
「チャレンジスピリットシリーズ・日本&東洋太平洋タイトル前哨戦」
ワタナベジム主催
この日の興行は、全7試合
メインは、前日本フェザー級王者、梅津宏治(ワタナベジム)の復帰戦
ラグビーで鍛え上げた頑強な肉体を武器に、ガードを固めて、前に出る右ファイター
戦績は19戦12勝5KO7敗
打たれ強さには定評があり、ダウンの経験は一度もない
2006年10月14日 日本フェザー級王者(当時)渡邊一久(角海老宝石ジム)を3-0の判定
に下し、日本チャンピオンに
( 過去記事 あります)
2007年3月3日 初防衛戦で、現日本フェザー級王者、粟生隆寛(帝拳ジム)に3-0の判定
負け、王座転落
( 過去記事 あります )
現在、日本フェザー級5位
対戦相手、高山和徳は、船橋ドラゴンジム所属
同ジムの選手育成方針は、徹底したディフェンス重視
足を使って、巧みに立ち位置を変える防御勘に優れた右ボクサータイプ
2003年東日本新人王戦バンタム級準優勝
決勝で、現日本スーパーバンタム級王者、下田昭文(帝拳ジム)に3-0の判定負け
戦績は、18戦11勝2KO4敗3分け
現在、2引き分けをはさみ、4連勝中と波に乗り、ランカー初挑戦
セミには、ワタナベジムの大川泰弘が、登場
あの牛若丸あきべえ(協栄ジム)のデビュー戦の相手をつとめた
2004年2月16日、後楽園ホール 4回判定敗け
あきべえが唯一、KOで倒せなかったボクサーが大川
打たれ強さを武器に、低い姿勢から、闘志を露わに前に出て、手数を繰り出す右ファイター
対戦相手は、MTジムのトム岡川
右ファイターで、大川と似たファイトスタイル
クロスレンジでの打ち合い必至のファイター対決だ
また、セミセミには、将来の有力なスーパーバンタム級日本チャンピオン候補
角海老宝石ジムの金沢知基が登場
戦績は12戦10勝5KO1敗1分け、の好成績
全7試合 ワタナベ興行の熱闘を完全レポート
第7試合 メイン フェザー級8回戦 △梅津宏治(三者三様のドロー)高山和徳△
前日本フェザー級王者、日本フェザー級5位、梅津宏治(ワタナベジム)と、ノーランカー、
高山和徳(船橋ドラゴンジム)との一戦
がっちりとブロックを固め、低い姿勢で前に出る梅津
高山は、足を使って、回って、梅津のプレスをさばきながら、ガードの隙間を狙って攻撃
梅津はフェザー級
しかし、高山の本来の階級は、スーパーバンタム
体の圧力の違いもあってか、5回までは、梅津が押し込む流れ
梅津のペース
固いブロックをかいくぐる高山のパンチより、近い距離での梅津のビッグパンチのほうが
よりダメージを与えている印象
しかし、6回から、高山は、さらに大胆にフットワークを使って、梅津の前進に対抗
スピード、手数が鈍った梅津に、高山はパンチを集める
梅津の接近してのアッパーもショートのフックも前半のようにはヒットせず
高山のパンチは、タフな梅津に深いダメージを与える力はない
しかし、的確に当てているのは高山
試合終了
勝敗は、判定に
私の採点は、77-75で梅津
1回から5回が梅津
6回から8回が高山
ジャッジの採点は、78-76高山 78-76梅津 78-78ドロー
三者三様の引き分けに
第6試合 セミ 65.5キロ契約8回戦 ○トム岡川(2-0判定)大川泰弘●
MTジムのトム岡川(6勝4KO6敗1分け)が、ワタナベジムの大川(6勝1KO6敗2分け)
に、2-0の判定勝ち
( 78-75 78-75 77-77 )
大川は、低い姿勢
外側からフック系のパンチを振るって、プレス
岡川の右ガードの甘さをついて、大川の左フックが再三、ヒット
4回までは、大川のペース
しかし、5回以降、両選手の距離が詰まり、頭を付け合うクロスレンジのもみ合いに
大川のアウトサイドからの振りの大きいパンチより
コツコツと当ててくる岡川の小さいパンチが活きてくる「距離」での攻防
大川、鼻血
接近戦では、岡川の技術が一枚上
突き放したい大川だが、逆に岡川に付き合ってしまう展開に
打たれ強い大川は、顔面を血に染めつつ、打ち返す
試合終了
勝敗は、判定に
私の採点は、78-77で岡川
ジャッジの採点は、78-75 78-75 77-77
2-0で、トム岡川の勝ち
第5試合 スーパーバンタム級8回戦 ○金沢知基(3-0判定)岩崎健二●
角海老宝石ジムの金沢(10勝5KO1敗1分け)が、全日本パブリックジムの岩崎(5勝3KO
8敗2分け)に、3-0の判定勝ち
( 78-75 78-75 79-74 )
戦績もよく、リーチにめぐまれ、パンチもある24歳の金沢
岩崎はサウスポー
1回から金沢優位
サウスポーの岩崎に、正面から右を打ち込み、押し込む流れ
5回2分過ぎには、相打ち気味に入った左フックで、岩崎、ダウン
このまま一気にKOかと思われたが、ここから、岩崎が粘る
岩崎は打たれ強く、金沢のパンチをまともにもらっても倒れない
金沢も、クリーンヒットしても、一気にパンチをまとめることができない
最終8回2分過ぎには、岩崎の左をアゴにもらい、ひざが揺れる
勝敗は判定にゆだねられ、3-0で、金沢の勝ち
クリーンヒット直後に「狙いすぎず」に、追い足を利かせて、連打で追撃する積極性があれ
ば、KOで勝てた試合
第4試合 114ポンド契約6回戦 ○大内淳雅(3-0判定)白井一彰●
角海老宝石ジムの大内(5勝2KO2敗1分け)が、渡嘉敷ジムの白井(4勝1KO2敗1分け)
に、3-0の判定勝ち
( 58-56 59-57 59-57 )
あのイーグル京和のスパーリングで、めきめきと実力を上げてきた大内
右の打ち方など、イーグルに酷似
拳に体重を乗せる打ち方ではなく、ハンドスピードを重視したフォーム
1回から、上下に散らし、手数を繰り出す大内のペース
白井は体格が明らかに大内より大きい
パンチが入っても衝撃が吸収されてしまう印象
打たれても、下がらず、距離が詰まると下がらされるのは、大内
5回は、打ち疲れから、手数の鈍った大内に、プレスをかけ続け、押し込んだ白井の
ラウンド
最終6回は、ほぼ互角
私の採点は58-57で大内
ジャッジの判定は、58-56 59-57 59-57 3-0で、大内の勝ち
第3試合 スーパーバンタム級4回戦 △今泉諒一(1-0判定)中井雄規△
両選手、デビュー戦
小平シシドジムの今泉は、デビュー戦とは思えない落ち着きぶり
1回 アップライトの構えからノーモーションのコンパクトな右を再三打ち込み、先制
船橋ドラゴンジムの中井は、今泉に比べると動きが固く、ぎこちない
しかし、なりふりかまわず、前に出て手数を振るう
2回は、常に前に出て、距離を詰めてボディを狙う中井の手数勝ち
3回は、今泉のシャープな右が冴える
必死に食い下がる中井だが、より的確にパンチを当てているのは今泉
最終4回も、3回とほぼ同じ展開
有効打では今泉が優位
ただ、がむしゃらに前に突っ込む中井の圧力に、受けに回らされてしまう場面も
勝敗は、判定に
私の採点は、39-37で今泉
ジャッジの採点は、一名が39-38で今泉
しかし、残り二名は、38-38 38-38
1-0でドローに
ボクシングセンスでは明らかに、今泉がまさっていた
しかし、中井の勝ちに行く気迫、積極性、旺盛な手数をジャッジは評価
第2試合 スーパーウエルター級4回戦 ○尼ヶ崎匠(4回TKO)村田有司●
全日本パブリックジムの尼ヶ崎(1勝1KO)が、角海老宝石ジムの村田(1敗1分け)に
4回TKO勝ち
1回は、強い左ジャブで、距離をとり、ペースを握る村田のラウンド
しかし、2回終了間際 村田、足がもつれて、つんのめったところに尼ヶ崎の右がヒット
村田、ダウン
しかし、レフェリーはスリップの裁定
3回 やはり左ジャブが冴える村田のラウンド
最終4回 このまま村田の判定勝ちかと思われたが、1分半過ぎ
尼ヶ崎のスイング気味の右フックがクリーンヒット
倒れこむ村田
ダメージが深いと判断したレフェリーは、試合をストップ
尼ヶ崎の逆転KO勝ち
第1試合 117ポンド契約4回戦 ○国島隆弘(3-0判定)竹間竜一●
両者、デビュー戦
渡嘉敷ジムの国島が、新田ジムの竹間に3-0の判定勝ち
( 39-38 39-37 39-37 )
国島は、1回から連打で先制
返しも打てるコンビネーションパンチャー
ただし、パンチは手打ち気味
竹間は、完全に手数負け
最終4回は、足を止めての打ち合い
この回は竹間がリード
勝敗は判定にゆだねられ、3-0で国島の勝ち
デビュー戦を白星で飾る
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