内山高志 第35代OPBFスーパーフェザー級新チャンピオンに!(9.8後楽園ホール) |
第422回ダイナミックグローブ
見どころはOPBFスーパーフェザー級王座決定戦
「ノックアウト・ダイナマイト」内山高志対ナデル・フセイン の一戦だ
アマ113戦91勝59KO 通算4冠を達成し鳴り物入りでプロに転向
「目指すは世界チャンピオン」と公言してはばからない内山高志にとって、2度の世界戦経験
もあり46戦42勝16KO4敗という輝かしい戦績を誇るフセインとの戦いは正に試練の一戦
セミでは2006年フライ級新人王、日本フライ級7位、ワタナベジムの金城智哉が登場
全8試合の熱闘をレポート
第8試合 OPBFスーパーフェザー級王座決定12回戦
○内山高志(8回1分32秒TKO)ナデル・フセイン●
OPBFスーパーフェザー級4位、日本ライト級10位、ワタナベジムの内山(7勝5KO)が
OPBFスーパーフェザー級1位、WBCライト級18位、豪州のナデル・フセイン(43勝27
KO4敗)を8回TKOに下し、第35代OPBF同級王者に
「恐れず 驕らず 侮らず」の刺繍の入ったトランクスで入場の内山
1回 内山は左リードジャブを切らさず
1分20秒過ぎ フセインの右打ち終わりに、右ストレートから右アッパーのコンビネーション
さらに左右のボディ
このボディショットがかなりの威力
打ち込まれたフセインはこの衝撃に耐えるのが精一杯
動きが固まり、ボディをかばうためかガードが下がる
2回も内山のペース
ボディを打たれると動きが止まってしまうフセイン
ラスト10秒にはフセインのワンツーにカウンターの右を打ち込む内山
3回はフセイン、劣勢を挽回しようとプレスを強める
しかし、内山はボディブローで迎撃
やはりペースは内山
一発一発、しっかりと打ち込まれる内山のボディブローが確実にフセインにダメージを
与え、スタミナを奪う
常に「フセインを回す」ことをこころがけていたという内山
ポジショニングにも冴え、正面に立たず左に回って、左ボディ
5回 フセインの手首のテープがはがれ、試合中断
苦しい試合展開のフセイン陣営セコンドの遅延行為とさえ感じられてしまう
内山の優位は動かず、6回を終了した時点で私の採点はフルマーク
2月に行われたタイのムアンファーレック戦
内山は、ワンサイドの判定勝ちをおさめたが、KOを狙うため強引に攻めた場面
カウンターを合わせられ、ダウンを奪われた
( 過去記事 あります )
この経験を踏まえ、効いたパンチが入っても強引に詰めようとはせず冷静に対処する
内山
「じっくりとフセインを弱らせる」戦法
7回 フセインの左フックがヒット
この試合、唯一といってよいクリーンヒットだが当たりは浅く内山優位の流れを覆す
には至らない
そして8回 1分過ぎ 内山、左ボディの連打から上に返してワンツー
フセインは左フック
しかし、この左フックに内山も左フックのカウンター
クリーンヒット
さらに右オーバーハンドがフォローされフセイン、ダウン
ここでセコンドからタオル投入
8回1分32秒、TKO勝利
内山高志が王座決定戦を制し第35代OPBFスーパーフェザー級新チャンピオンに
第7試合 フライ級8回戦 ○金城智哉(2回44秒TKO)金 然雨●
日本フライ級6位、2006年全日本フライ級新人王、ワタナベジムの金城(12勝4KO1敗
1分け)が韓国ライトフライ級2位、金(3勝6敗)に2回TKO勝ち
ワンツーから左ボディのコンビネーションで1回から攻勢をとる金城
当初、対戦相手として予定されていたOPBFライトフライ級9位の柳明九が試合3日前に
怪我で欠場
急遽、代役として出場することになった金だが、お腹もたるみ、調整不足が明らかな上
戦意も乏しい
1回1分10秒過ぎ 金城の右ストレートでダウン
2回 コーナーに詰められ、上下に連打を浴びる場面でレフェリーが試合を止めた
金城はこれで12連勝
第6試合 スーパーフライ級8回戦 ○佐藤洋太(3-0判定)室橋守●
協栄ジムの佐藤(10勝5KO2敗)が帝拳ジムの室橋(7勝2KO2敗1分け)に3-0の判定
勝ち
( 78-76 78-76 78-75 )
リーチにめぐまれた右ボクサータイプの佐藤
A級初の試合となる室橋は右ファイタータイプ
1回は様子見
2回以降、佐藤は回りながら位置を変えて有効打を集める
4回ラスト20秒 佐藤の右が入り、ぐらつく室橋
ところが5回、6回は室橋が反撃
前に出て距離を詰めてボディから上に
試合終了
勝敗は判定にゆだねられ、78-76 78-76 75-75
3-0で佐藤の勝ち
第5試合 ライト級6回戦 ○生田真敬(3回2分35秒TKO)崔 炳南●
ワタナベジムの生田(5勝2KO4敗)が韓国スーパーフェザー級8位、崔(2勝1KO1敗)
に3回TKO勝ち
サウスポーの崔に生田はガードを上げて前に
右のオーバーハンドで攻勢
3回 ワンツーがクリーンヒットした場面でレフェリーが試合を止めた
第4試合 フェザー級4回戦 △海野広大(三者三様のドロー)橋本弘幸△
ワタナベジムの海野(1分け)と協栄カヌマジムの橋本(デビュー戦)の一戦
海野はサウスポー
橋本は接近戦を得意にする右ファイタータイプ
2回までは前に出てインファイトに持ち込んだ橋本のペース
しかし3回から海野はバックステップを駆使して距離をとり、右フック、左ストレート
ラスト10秒、一気に詰めて攻勢
最終4回 両選手打ち合い
左で橋本をぐらつかせた海野がやや優位に
勝敗は判定にゆだねられ 39-37海野 39-38橋本 38-38ドロー
三者三様の引き分けに
第3試合 スーパーフライ級4回戦 ○藤原陽介(2回2分36秒KO)蔦田竜也●
ともにデビュー戦
ドリームジムの藤原が全日本パブリックジムの蔦田に2回KO勝ち
立ち上がり、藤原はガードをしっかりと固めて、あえて攻めずに蔦田に打たせる余裕
1分半過ぎ 蔦田の打ち終わりを狙い藤原が有効打
2回 左ボディから右オーバーハンドのコンビネーションが炸裂
蔦田、ダウン
立ち上がるもダメージが深いと判断したレフェリーはテンカウント宣告
新人離れした「勝負度胸」を発揮の藤原がデビュー戦を白星で飾る
第2試合 スーパーフライ級4回戦 ○宣志富 昭誠(2-0判定)桜井康弘●
協栄カヌマジムの宣志富(デビュー戦)がレパード玉熊ジムの桜井(1勝3敗)に2-0の判定
勝ち
( 39-39 39-38 40-37 )
サウスポーの桜井
宣志富はやや左に位置取りしながら、右を振るって中に
有効打で宣志富が優位
桜井は踏み出した足の位置が前に出すぎていて、スタンスが広がって上体が突っ込む傾向
そこを狙い打たれている印象
勝敗は判定にゆだねられ3-0で宣志富の勝ち
デビュー戦を白星で飾る
第1試合 フライ級4回戦 △中野敬太(1-0ドロー)大河原博之△
花形ジムの中野(2勝1敗1分け)とワタナベジムの大河原(3勝1KO4敗1分け)の一戦
リーチにまさる中野
くっついて接近戦を挑みたい大河原
2回までは中野のペース
しかし3回4回は中野のスタミナ消耗もあって大河原の攻勢
勝敗は判定にゆだねられ、39-38中野 38-38 38-38 1-0でドロー
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